专利摘要:
デバイスは、レセプタクルと流体を連通しているフロー回路の完全性をモニタリングするために提供される。フロー回路は、フロー回路を通って流体を輸送するためのポンプデバイスを含む。デバイスは、レセプタクルまたはフロー回路における流体圧力を表す圧力シグナルを圧力センサーから受け取る(401)モニタリング方法に従って作動する。その後、圧力シグナルは、ビーティングシグナルの検出ために処理される(406−407)。ビーティングシグナルは、圧力シグナルの振幅変調として現れ、レセプタクルと結合したパルス発生器により発生する圧力波とポンプデバイスにより発生する圧力波との間の干渉により形成される。フロー回路の完全性は、ビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて決定される(408-409)。デバイスおよびフロー回路は、体外血液処理のための装置の一部であり得、方法は、コンピュータープログラム製品として実行され得る。
公开号:JP2011516229A
申请号:JP2011504461
申请日:2009-04-16
公开日:2011-05-26
发明作者:オルデ、ボ;ソレム、クリスティアン;フルマンスキ、マルティン;ロスルンド、アンデルス
申请人:ガンブロ・ルンディア・エービーGambro Lundia Ab;
IPC主号:A61M1-14
专利说明:

[0001] 本発明は、一般にフロー回路のモニタリングに関し、とりわけ圧力測定に基づいてフロー回路の完全性(integrity)をモニタリングすることに関する。本発明は、とりわけ、体外血液フロー回路を含む、体外血液処理に関連して使用されるフロー回路に適用可能である。]
背景技術

[0002] 体外血液処理において、血液は、体外血液フロー回路により、患者から採取され、処理され、その後患者に再び導入される。一般に、血液は、一または複数のポンプデバイスにより回路を通って循環される。回路は、患者の血管に挿入された血管アクセスを介して、典型的には一または複数のアクセスデバイスの形態で、たとえば針またはカテーテルで、患者に連結される。かかる体外血液処理は、血液透析、血液透析濾過、血液濾過、プラスマフェレーシスなどを含む。]
[0003] 体外血液処理において、体外血液フロー回路における機能不全は、潜在的に患者の生命を脅かす状況につながり得るため、体外血液フロー回路における機能不全のリスクを最小限に抑えることが重要である。かかる状況は、たとえば、血液抽出用アクセスデバイス(たとえば動脈の針/カテーテル)が血管からはずれて空気が回路に吸い込まれることにより、あるいは血液再導入用アクセスデバイス(たとえば静脈の針/カテーテル)がはずれて患者から数分以内に血液が排出されることにより、血管アクセスが破壊された場合に起こり得る。他の機能不全は、血管アクセスが遮断または閉塞することにより、たとえばアクセスデバイスが血管壁のごく近くに配置されることにより、あるいは、体外血液フロー回路の配管がつぶれたりねじれたりすることにより、起こり得る。]
[0004] この目的のために、体外血液処理用装置は、血液フロー回路の完全性をモニタリングし、潜在的に危険な状態が検出された場合は常にアラームを発するおよび/または適切なアクションをとる、一または複数の監視デバイスを含んでいてもよい。かかる監視デバイスは、回路における一または複数の圧力センサーからの測定シグナルに基づいて作動してもよい。慣用的には、モニタリングは、一または複数の測定される圧力レベルを、一または複数の閾値と比較することにより行われる。たとえば、血液抽出における失敗は、空気が回路に導入されることを伴い、これにより、測定される圧力は大気圧に近づくことになり、あるいは血液フローが遮断または閉塞することを伴い、これにより、測定される圧力は低レベルに落ちることになる。血液再導入における失敗は、測定される圧力の低下として検出可能である。しかし、回路における圧力は、処理ごとに、および処理期間にわたって、たとえば患者が動いた結果、変動し得るため、適切な閾値を設定することは難しい。]
[0005] モニタリング精度を高めるため、WO 97/10013は、幾つかの選択肢の一つとして、測定される圧力において心臓シグナルを検出し、心臓シグナルを、回路の完全性、とりわけ血管アクセスの完全性のインジケーターとして使用することを提案する。心臓シグナルは、圧力波を示し、これは、患者の心臓によりつくられ、血管アクセスを介して患者の循環系から体外血液フロー回路へ伝達される。血管アクセスにおける機能不全は、心臓で発生した圧力波の回路への伝達を混乱させ、心臓シグナルを変化または消失させる。また、測定される圧力は、体外血液回路において血液ポンプによりつくられる強力な圧力波を含む。WO 97/10013において、モニタリングは、血液ポンプに由来する周波数成分を除くように、測定された圧力シグナルをフィルター処理し、その後、フィルター処理された圧力シグナルを分析することにより心臓シグナルを検出することを伴う。しかし、心臓シグナルが非常に弱い場合、および/または心臓の鼓動の周波数が、血液ポンプの周波数成分の何れかの近くに存在する場合、心臓シグナルは、検出できなくなり、誤ったアラームシグナルが発生する。かかる状態は、患者の心臓の鼓動の周波数、およびしばしば血液ポンプの周波数が、処理の期間にわたって変動するため、起こらないことはない。]
[0006] フロー回路の完全性をモニタリングする対応の必要性は、他の技術分野でも起こり得る。]
[0007] 本発明の目的は、先行技術の上記限界の一または複数を、少なくとも部分的に克服することである。具体的には、目的は、圧力測定を用いてフロー回路の完全性をモニタリングするための択一的または補完的技術を、好ましくはフロー回路における機能不全を検出する高い確実性を備えて提供することである。]
[0008] この目的および他の目的は、以下の説明から明らかであり、独立請求項に記載の方法、デバイス、コンピュータープログラム製品、および装置、従属請求項により規定されるその態様により、少なくとも部分的に達成される。]
[0009] 本発明は、フロー回路の完全性をモニタリングするための技術に関し、フロー回路は、ポンプデバイスを含み、レセプタクルと流体を連通している。異なる側面において、本発明の一つの発明概念は、圧力シグナルにおけるビーティング(beating)シグナルの存在または非存在を使用して、フロー回路の完全性を評価することを伴う。ビーティングシグナルは、圧力シグナルの振幅変調として現れ、フロー回路でポンプデバイスにより発生される圧力波と、レセプタクルと結合したパルス発生器により発生される圧力波との間で干渉により形成される。圧力シグナルにおいてパルス発生器により発生されるシグナル成分を単離することなく、かかるシグナル成分の存在は、ビーティングの二次効果を介して同定される。一般に、ビーティングは、密な間隔の周波数をもった二つのシグナルが合算される場合、特に目立った現象である。よって、ビーティングシグナルの検出は、先行技術がうまくいかない場合、すなわち患者の心臓の周波数が、ポンプデバイスの周波数の成分の近くに存在する場合、使用されるのに本質的に適している。]
[0010] 本開示の文脈において、ビーティングシグナルの“非存在”は、ビーティングシグナルが消失したこと、または少なくとも、“存在”とみなされたビーティングシグナルと比較して、大きさが十分に小さくなったことを意味し得る。存在または非存在の評価は、圧力シグナルに基づいて評価パラメーターを計算し、パラメーター値を閾値と比較することを伴う。]
[0011] 上述の本発明の概念は、体外血液処理の分野以外で使用されてもよいことを理解すべきである。基本的に、本発明の概念は、ポンプデバイスが、任意のタイプのレセプタクル(すなわち、患者だけでない)へ、および/または任意のタイプのレセプタクルから、流体を輸送する任意のタイプのフロー回路の完全性をモニタリングするために使用することができる。任意のタイプのパルス発生器は、レセプタクルで圧力波を発生することができ、任意のタイプ圧力センサーは、フロー回路で圧力を測定するために使用することができる。パルス発生器からの圧力波が、フロー回路で測定される圧力において、検出できるか、あるいは十分な大きさを有している限り、フロー回路の完全性は完全であると考えられる。]
[0012] 本発明の第一の側面は、レセプタクルと流体を連通しているフロー回路の完全性をモニタリングするための方法であって、前記フロー回路は、流体をフロー回路を通って輸送するためのポンプデバイスを含み、前記方法は、レセプタクルまたはフロー回路における流体圧力を表す圧力シグナルを圧力センサーから受け取ること;レセプタクルと結合したパルス発生器により発生される圧力波とポンプデバイスにより発生される圧力波との間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理すること;およびビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、フロー回路の完全性を決定することを含む方法である。]
[0013] 一つの態様において、ビーティングシグナルは、時間ドメインで圧力シグナルを分析することにより検出される。]
[0014] 一つの態様において、方法は、ポンプデバイスのポンプ周波数に関連した一または複数の特定の周波数を取得すること;および前記特定の周波数の一つを除く全てが除去された、フィルター処理された少なくとも一つの圧力シグナルをつくることを更に含む。その後、フィルター処理された圧力シグナルは、ビーティングシグナルの検出のために処理される。少なくとも一つの特定の周波数は、ポンプ周波数の半分、ポンプ周波数、およびその倍音の一または複数を含み得る。]
[0015] 一つの態様において、前記処理は、フィルター処理された圧力シグナルの包絡線を決定することを含む。包絡線を決定することは、フィルター処理された圧力シグナルから時間的に連続したピーク値の一群を抽出することを含む。処理は、包絡線に基づいて、導関数の合計および分散の少なくとも一つを計算することを更に含む。]
[0016] 一つの態様において、方法は、ビーティングシグナルを検出するために、一または複数の所定のシグナルパターンに対して、フィルター処理された圧力シグナルの少なくとも一部をマッチさせることを更に含む。]
[0017] 一つの態様において、少なくとも一つの特定の周波数は、周波数ドメインで圧力シグナルを分析して、前記一または複数の特定の周波数を同定すること;ポンプデバイスから周波数測定シグナルを導き出すこと;およびポンプデバイスのポンプ周波数をコントロールするように適合させたコントローラーの設定値を導き出すことの少なくとも一つにより、取得される。]
[0018] 一つの態様において、方法は、パルス発生器により発生されたシグナル成分を検出するために圧力シグナルを処理することを更に含み、ここでフロー回路の完全性は、前記シグナル成分の存在または非存在に更に基づいて決定される。]
[0019] 一つの態様において、ビーティングシグナルの検出のための圧力シグナルの処理は、圧力シグナルにおける前記シグナル成分の非存在のときに調整される。]
[0020] 一つの態様において、方法は、ビーティングシグナルの非存在のときに、ポンプデバイスのポンプ周波数に所定の変更を生じさせることを更に含む。]
[0021] 一つの態様において、方法は、ポンプデバイスを一時的に作動しないようにして、パルス発生器の周波数を同定し、ポンプデバイスを、すべての関連の周波数成分がパルス発生器の周波数からオフセットされるポンプ周波数で作動させることを更に含む。]
[0022] 一つの態様において、処理は、圧力シグナルの一連の部分的に重複するシグナルセグメントについて行われ、各セグメントの長さは、所定の時間窓(time window)により与えられる。]
[0023] 本発明の第二の側面は、患者の血管に連結された体外血液フロー回路の完全性をモニタリングするための方法であって、前記体外血液フロー回路は、血液ポンプデバイスを含み、前記方法は、血液フロー回路における圧力センサーからの圧力シグナルを受け取ること;患者の心臓および血液ポンプデバイスのそれぞれにより発生される圧力波の間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理すること;およびビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、血液フロー回路の完全性を決定することを含む。]
[0024] 本発明の第三の側面は、レセプタクルと流体を連通しているフロー回路の完全性をモニタリングするためのデバイスであって、前記フロー回路は、フロー回路を通って流体を輸送するためのポンプデバイスを含み、前記デバイスは、レセプタクルまたはフロー回路における流体圧力を表す、圧力センサーからの圧力シグナルのためのインプット(input);およびレセプタクルと結合したパルス発生器により発生される圧力波とポンプデバイスにより発生される圧力波との間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理するように構成された第一のモジュールを含むシグナルプロセッサーであって、ビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、フロー回路の完全性を決定するように構成されたシグナルプロセッサーを含むデバイスである。]
[0025] 一つの態様において、第一のモジュールは、時間ドメインで圧力シグナルを分析することによりビーティングシグナルを検出するように構成される。]
[0026] 一つの態様において、第一のモジュールは、ポンプデバイスのポンプ周波数に関連した一または複数の特定の周波数を取得し、前記特定の周波数の一つを除く全てが除去された、フィルター処理された少なくとも一つの圧力シグナルをつくるように更に構成される。]
[0027] 一つの態様において、第一のモジュールは、フィルター処理された圧力シグナルの包絡線を決定するように更に構成される。]
[0028] 一つの態様において、第一のモジュールは、フィルター処理された圧力シグナルから時間的に連続したピーク値の一群を抽出することにより包絡線を決定するように更に構成される。]
[0029] 一つの態様において、第一のモジュールは、包絡線に基づいて、導関数の合計および分散の少なくとも一つを計算するように更に構成される。]
[0030] 一つの態様において、第一のモジュールは、ビーティングシグナルを検出するために、一または複数の所定のシグナルパターンに対して、フィルター処理された圧力シグナルの少なくとも一部をマッチさせるように更に構成される。]
[0031] 一つの態様において、シグナルプロセッサーは、パルス発生器により発生されたシグナル成分を検出するために圧力シグナルを処理するように構成された第二のモジュールを含み、ここでシグナルプロセッサーは、前記シグナル成分の存在または非存在に更に基づいて、フロー回路の完全性を決定するように構成される。]
[0032] 一つの態様において、シグナルプロセッサーは、第二のモジュールが圧力シグナルで前記シグナル成分を検出できなかった場合にのみ第一のモジュールが作動するように、第一および第二のモジュールを順次作動させるように構成される。]
[0033] 一つの態様において、シグナルプロセッサーは、ビーティングシグナルの非存在のときに、ポンプデバイスのポンプ周波数の所定の変更を生じさせるように構成される。]
[0034] 一つの態様において、シグナルプロセッサーは、ポンプデバイスを一時的に作動しないようにして、パルス発生器の周波数を同定し、ポンプデバイスを、すべての関連の周波数成分がパルス発生器の周波数からオフセットされるポンプ周波数で作動させるように構成される。]
[0035] 本発明の第四の側面は、レセプタクルと流体を連通しているフロー回路の完全性をモニタリングするためのデバイスであって、前記フロー回路は、フロー回路を通って流体を輸送するためのポンプデバイスを含み、前記デバイスは、レセプタクルまたはフロー回路における流体圧力を表す圧力シグナルを圧力センサーから受け取るための手段;レセプタクルと結合したパルス発生器により発生される圧力波とポンプデバイスにより発生される圧力波との間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理するための手段;およびビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、フロー回路の完全性を決定するための手段を含むデバイスである。]
[0036] 本発明の第五の側面は、患者の血管に連結された体外血液フロー回路の完全性をモニタリングするためのデバイスであって、前記体外血液フロー回路は、血液ポンプデバイスを含み、前記デバイスは、血液フロー回路における圧力センサーからの圧力シグナルを受け取るための手段;患者の心臓およびポンプデバイスのそれぞれにより発生される圧力波の間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理するための手段;およびビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、血液フロー回路の完全性を決定するための手段を含むデバイスである。]
[0037] 本発明の第六の側面は、第一または第二の側面の方法をコンピューターに実施させるための指示を含むコンピュータープログラム製品である。]
[0038] 本発明の第七の側面は、血液ポンプデバイスを含む体外血液フロー回路、血液フロー回路に配置された圧力センサー、および第三、第四または第五の側面のデバイスを含む、体外血液処理のための装置である。]
[0039] 本発明の更に他の目的、特徴、側面および利点は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、並びに図面から明らかでしょう。]
図面の簡単な説明

[0040] 本発明の態様は、添付の略図を参照して更に詳細に説明される。
図1は、体外血液回路を含む血液透析処理のためのシステムの略図である。
図2は、監視デバイスに連結された体外血液回路の略図である。
図3(a)は、ポンプ周波数の成分および心臓シグナルの両方を含有する静脈圧力シグナルの時間ドメインにおけるプロットであり、図3(b)は、周波数ドメインにおける対応シグナルのプロットである。
図4は、血液回路の完全性をモニタリングするためのプロセスのフローチャートである。
図5は、図4のプロセスを実行するためのデータ分析器のブロック図である。
図6(a)および6(b)は、図4におけるデータ分析器での直接検出モジュールによる処理前および処理後の圧力シグナルのパワースペクトルを示すプロットである。
図7は、血液パルスと心臓パルスとの間の異なる相対的な大きさについて、直接検出モジュールの動作を例証する図である。
図8(a)および8(b)は、心臓シグナルありおよび心臓シグナルなしの場合の、図5のデータ分析器におけるビーティング検出モジュールでの処理後の圧力シグナルの時間ドメインにおけるプロットである。
図9(a)および9(b)は、図8(a)および8(b)におけるプロットの拡大図である。
図10(a)および10(b)は、図9(a)および9(b)におけるデータから抽出した包絡線のプロットである。
図11は、心臓シグナルありおよび心臓シグナルなしの場合の、包絡線から計算された、時間の関数としての導関数の合計のプロットである。
図12は、心臓シグナルありおよび心臓シグナルなしの場合の、包絡線から計算された、時間の関数としての分散のプロットである。
図13は、血液パルスと心臓パルスとの間の異なる相対的な大きさについて、ビーティング検出モジュールの動作を例証する図である。
図14は、血液パルスと心臓パルスとの間の異なる相対的な大きさについて、直接検出モジュールおよびビーティング検出モジュールの組み合わせの動作を例証する図である。
図15は、圧力シグナルにおいてビーティング成分を検出するためのアナログデバイスの配置の略図である。
図16(a)および16(b)は、本発明の態様を用いてモニタリングされ得るフロー回路配置の略図である。] 図1 図10 図11 図12 図13 図14 図15 図16 図2 図3
発明の態様の詳細な説明

[0041] 以下に、本発明の態様を、体外血液処理との関連で説明する。しかし、開示される態様および基礎を成す発明の概念は、説明の結びのセクションで更に明らかにされるとおり、この文脈以外で適用可能である。]
[0042] 以下の説明を通して、類似の構成要件は、対応する参照符号により示される。]
[0043] 図1は、透析機で使用されるタイプの体外血液回路を示す。図1に示されるとおり、回路は、動脈針1および動脈チューブセグメント2を含み、動脈チューブセグメント2は、動脈針1を血液ポンプ3に連結し、血液ポンプ3は蠕動タイプであり得る。ポンプの入口に、圧力センサー4a(以下、動脈センサーと称される)が存在し、これは、動脈チューブセグメント2においてポンプ前の圧力を測定する。血液ポンプ3は、チューブセグメント5を経て、透析器6へ血液を押し出す。多くの透析機は、血液ポンプ3と透析器6との間の圧力、いわゆるシステム圧力を測定する圧力センサー4bを更に備える。血液は、チューブセグメント10を経て、透析器6から静脈ドリップチャンバーまたは脱気チャンバー11へ導入され、そこから静脈チューブセグメント12および静脈針14を経て患者に戻される。チャンバー11は、静脈ドリップチャンバーにおける圧力を測定する圧力センサー4c(以下、静脈センサーと称される)を備える。動脈針1および静脈針14はいずれも、血管アクセスにより患者に連結される。血管アクセスは、任意の適切なタイプ、たとえばフィステル、スクリブナーシャント、一または複数のカテーテル、移植片などであり得る。以下の説明のために、血管アクセスは、フィステルと仮定する。] 図1
[0044] フィステルにダメージを与えないように小さい断面積を有する動脈針1を血液が通過するとき、圧力は、周囲の大気に対して約-200〜-50 mm Hgの間に落ち込み、これは、動脈センサー4aにより測定される。圧力は、ポンプ3で上昇し、前記圧力は、システムセンサー4bにより測定される。透析器6において、圧力は、その中のフロー抵抗のために低下し、透析器の後の圧力は、静脈センサー4cで測定され、これは、静脈ドリップチャンバー11における圧力を測定するように通常接続される。チャンバー11における圧力は、通常、+50〜+150 mm Hgの間である。最終的に、血液は、静脈針14を経てフィステルへ放出され、ここで、その小さい断面積を通るフローのため、静脈針において圧力低下が起こる。]
[0045] 上述の圧力状況は、患者ごとにかなり変動し、様々な治療セッションの間で全く同一の患者についても変動し、全く同一の治療セッションの期間でも変動する。したがって、様々なエラー/機能不全の状況を示すために、圧力センサーについて閾値を設定することは困難である。多くの透析機において、前記圧力検出器4a〜4cの一または複数は存在しない。しかし、少なくとも一つの静脈圧力センサーは存在するでしょう。イントロダクションで述べたとおり、血液回路の完全性、とりわけ血管アクセスを通過した血液の注入および/または抽出の機能不全に関して血管アクセスをモニタリングすることは重要である。]
[0046] 図1は、心臓パルス速度を測定するために患者に別に取り付けられ任意のパルスメーター30を更に示す。パルスメーター30は、パルス時計、パルス酸素濃度計、心電計、心エコー図、マイクロフォン、パルスベルト、任意の形態のプレチスモグラフィー、フォトプレチスモグラフィー(PPG)、血圧計カフ、またはこれらの任意の組み合わせの何れかであり得る。] 図1
[0047] 図2は、血液ポンプ3および圧力センサー4(図1におけるセンサー4a〜4cの一つを表す)を含む体外血液回路20の更に別の略図である。コントロールユニット23は、とりわけ、血液ポンプ3の回転スピードを制御することにより回路20における血液フローをコントロールするために具備される。血液回路20およびコントロールユニット23は、体外血液処理のための装置24、たとえば透析機の一部を形成し得る。かかる装置24は、更に示したり述べたりしないが、多くの他の機能を実行し、たとえば透析流体のフローをコントロールしたり、透析流体の温度および組成をコントロールしたりすることを理解すべきである。] 図1 図2
[0048] 監視/モニタリングデバイス25は、装置24に接続され、具体的には、血液圧力シグナルにおいて患者の心臓由来のシグナル成分の存在をモニタリングすることにより、血液回路20の完全性をモニタリングするように構成される。かかるシグナル成分の非存在は、血液回路20の完全性における欠陥を表すと考えられ、デバイス25に対し、アラームを作動させる、および/または血液ポンプ3を停止させることにより血液フローを停止させる。監視デバイス25は、圧力センサー4の測定シグナルに代表的なシグナルを受け取るように、装置24に少なくとも接続される。図2に示されるとおり、デバイス25は、コントロールユニット23に接続されていてもよい。択一的または付加的に、デバイス25は、血液ポンプ3の周波数を示すための測定デバイス26に接続されていてもよい。デバイス25は、可聴式/可視式/触覚式アラームまたは警告シグナルを発生させるためのローカルまたはリモートデバイス27につながれるか、またはワイアレスで接続される。あるいは、監視デバイス25および/またはアラームデバイス27は、装置24の一部として組み込まれていてもよい。] 図2
[0049] 図2において、監視デバイス25は、必要な最小サンプリング速度および分解能を備えたA/D変換器をたとえば含む、入力シグナルを前処理するためのデータ取得部28、一または複数のシグナル増幅部、入力シグナルの望ましくない成分、たとえばオフセット、高い周波数のノイズおよび供給電圧の混乱を除去するための一または複数のフィルターを含む。] 図2
[0050] ここで示される例において、データ取得部28は、1 kHzのサンプリング速度および16ビットの分解能を備えたNational InstrumentのDAQ card USB-6210、Analog Devicesのオペレーション増幅回路(operation amplifying circuit)AD620、0.03 Hzのカットオフ周波数を備えた高域フィルター(とりわけシグナルオフセットの除去のため)、並びに402 Hzのカットオフ周波数を備えた低域フィルター(とりわけ高周波数ノイズの除去のため)を含む。低い収束時間を得るため、高域フィルターのためにハイオーダーフィルター(3〜4オーダー)が使用される。更に、データ取得部28は、上限および下限のカットオフ周波数がそれぞれ0.5 Hzおよび2.7 Hzである追加の固定バンドパスフィルターを含んでいてもよく、これは、1分あたり30〜160ビートの間の心臓パルス速度に相当する。このフィルターは、対象の周波数間隔以外の混乱を抑えるために使用されてもよい。]
[0051] データ取得部28での前処理の後、圧力センサー4からのシグナルは、データ分析部29へインプットとして供給され、これが、実際のモニタリングプロセスを実行する。図3(a)は、時間ドメインにおける前処理後の圧力シグナルの例を示し、図3(b)は、対応するパワースペクトル、すなわち周波数ドメインにおける圧力シグナルを示す。パワースペクトルにより、検出された圧力シグナルが、血液ポンプ3から発生する多くの様々な周波数の成分を含有することが分かる。図示される例において、血液ポンプの基本周波数(f0)(この例では1.5 Hz)、並びにその倍音2f0、3f0および4f0に、周波数の成分が存在する。基本周波数は、以下においてポンプ周波数とも称され、血液回路において圧力波を発生するポンプストロークの周波数である。たとえば、図1に示されるタイプの蠕動ポンプにおいて、ローターのそれぞれのフル回転につき、二回のポンプストロークが発生する。また図3(b)は、ポンプ周波数の半分(0.5f0)およびその倍音、この例では少なくともf0、1.5f0、2f0および2.5f0に、周波数の成分が存在することを示す。また図3(b)は、(1.1 Hzに)心臓シグナルを示し、これは、この例では、基本周波数f0における血液ポンプシグナルより約40倍弱い。] 図1 図3
[0052] 以下で説明される態様は、所定の最小反応時間の範囲内で血液回路20の機能不全を検出するためにデザインされている。圧力シグナルセグメントは、かかる機能不全を検出するためにデータ分析部29により分析される。より長いシグナルセグメントは、高いモニタリング精度につながるが、長い反応時間につがなる。逆に、より短いシグナルセグメントは、短い反応時間につながるが、低いモニタリング精度につながる。折衷案として、圧力シグナルは、好ましくは、重複する固定長さの時間窓で分析され、すなわち、重複するシグナルセグメントが分析される。たとえば、時間窓は、連続的なシグナルセグメントが1秒のデータを除いて重複するように、入力圧力シグナルにおいて1秒だけシフトさせてもよい。ここで示される例において、分析されるシグナルセグメントを規定するために20秒の時間窓が使用される。]
[0053] 変形例において、様々な長さのシグナルセグメントが、血液回路の機能不全を検出するために処理/分析され得る。かかるシグナルセグメントは、重複していても重複していなくてもよい。かかる態様において、シグナルセグメント(時間窓)の長さは、血液フロー速度の関数として適応させて設定してもよく、たとえば、血液ポンプの回転スピードまたはポンプ周波数により与えられてもよい。たとえば、潜在的な機能不全の影響は、低い血液フロー速度においてあまり重くないため、血液フロー速度を低下させてシグナルセグメントの長さを増大させてもよい。別の態様において、様々な長さのシグナルセグメントは、血液回路の機能不全を検出するために、並行して、または連続して処理/分析され得る。たとえば、(たとえば図4に示されるとおり、下記参照)機能不全を検出するために、検出方法の組み合わせが使用される場合、様々な検出方法を、様々な長さのシグナルセグメントに対して行ってもよい。更に、(たとえば図11および12に示されるとおり、下記参照)機能不全を検出するために、全く同一の方法が、評価パラメーターの組み合わせを使用する場合、様々な評価パラメーターを、様々な長さのシグナルセグメントを処理/分析することにより導き出してもよい。] 図11 図4
[0054] 図4は、本発明の態様によるデータ分析またはモニタリングプロセスのためのフローチャートである。図示されるプロセスは、血液回路の完全性をモニタリングするために、検出方法の組み合わせを実行する。一方の検出方法(“直接検出”)は、圧力シグナルにおいて患者の心臓から発生する周波数の成分を検出することを伴う。他方の検出方法(“ビーティング検出”)は、圧力シグナルにおいて振幅変調(ビーティングシグナル)を検出することを伴い、振幅変調は、患者の心臓および血液ポンプから発生する圧力波の間の干渉により引き起こされる。これらの検出方法は、以下に更に詳細に説明するが、まず、このプロセスの全体的な実行を簡単に概説する。] 図4
[0055] モニタリングプロセスは、圧力シグナルのシグナルセグメント(ステップ401)および血液ポンプの基本周波数(f0)(ステップ402)を入力することにより開始する。この周波数の情報は、圧力シグナル自体の処理から導き出してもよい。あるいは、専用測定デバイス(図2における26を参照)により発生したシグナルから導き出してもよいし、コントロールユニット(図2における23を参照)により使用される設定値または実際の値を表すシグナルから導き出してもよい。ステップ402は、モニタリングプロセスの繰り返しのたびに実行される必要はないことを理解すべきである。] 図2
[0056] 直接検出方法は、ステップ403〜405を伴い、ここでシグナルセグメントは、血液ポンプに関連した周波数の成分(図3における0.5f0、f0、1.5f0、2f0、2.5f0、3f0および4f0を参照)の一または複数をブロックするように処理される。典型的には、ステップ403は、血液ポンプから発生するすべての周波数の成分からシグナルセグメントを効率よく“きれいにする(clean)”ようにデザインされる。ステップ404において、シグナルセグメントは、患者の心臓から発生する残りの周波数の成分を同定するために、周波数ドメインで分析される。かかる心臓の成分がステップ405で検出された場合、モニタリングは、ステップ401に戻り、ここで、新たな圧力シグナルセグメントが処理のためにインプットされる。上述のとおり、この新たなシグナルセグメントは、先のシグナルセグメントと部分的に重複していてもよい。心臓の成分がステップ405で検出されなかった場合、モニタリングは、ビーティング検出へ進む。心臓の成分の欠如は、血液回路の機能不全から起こっているかもしれないし、心臓の成分が弱すぎする、および/または血液ポンプの周波数成分の何れかに周波数が近すぎることにより起こっているかもしれない。] 図3
[0057] ビーティング検出の方法は、ステップ406〜408を伴い、ここで、シグナルセグメントは、心臓および血液ポンプのそれぞれから発生する圧力波の間の干渉により引き起こされるビーティングシグナルを同定するように処理される。ビーティングシグナルは、これら二つの圧力波の間の周波数の差に等しい周波数をもったシグナル振幅の周期的変化として認識される。よって、ビーティング検出は、圧力シグナルにおいて心臓パルス自体をサーチしないで、時間ドメインにおける圧力シグナルに対する心臓パルスの効果を観察する。]
[0058] ステップ406において、シグナルセグメントは、一または複数の選択された周波数帯を除いてすべての周波数を除去するように処理される。かかる選択された周波数帯のそれぞれは、血液ポンプに関連した周波数の成分(図3における0.5f0、f0、1.5f0、2f0、2.5f0、3f0および4f0を参照)の一つのみを取り囲む帯域である。この選択的なバンドパスフィルタリングは、ビーティングシグナルの検出を促進するために実行され得る。心臓からの圧力波は、血液ポンプからの圧力波より一般にずっと(典型的には20〜200倍)小さく、このため、潜在的なビーティング波は、弱く、おそらく検出するのが困難である。典型的には、かかる選択された周波数帯以外のすべての周波数は、シグナルセグメントから除去され、これにより得られたフィルター処理されたシグナルセグメントは、ビーティングシグナルの検出のために、時間ドメインで分析される(ステップ407)。血液ポンプが、(図3に示されるとおり)幾つかの周波数の成分を生じさせることが知られている場合、ステップ406は、フィルター処理されたシグナルセグメントのセットにつながり、それぞれは、これら周波数の成分の一つの周辺の周波数のみを含む。これらフィルター処理されたシグナルセグメントは、並行して発生させ、その後、ステップ407で分析されてもよい。あるいは、フィルター処理されたシグナルセグメントは、血液ポンプの成分の順に基づいて、連続して発生させてもよい。フィルター処理されたシグナルセグメントの発生が、ビーティングシグナルが検出されたらすぐに中断されるように、それぞれのフィルター処理されたシグナルセグメントは、別のフィルター処理されたシグナルセグメントが発生する前に、分析のためにステップ407へ移されてもよい。] 図3
[0059] 更に別の態様において、心臓パルス速度が知られている。かかる状況において、ステップ406は、一つのフィルター処理されたシグナルセグメントのみを発生させることに制限されてもよく、これは、公知の心臓の周波数の最も近くに存在する周波数の成分の周囲の周波数のみを含む。心臓パルス速度は、血液回路に組み込まれているか、または患者に別に取り付けられた図1のパルスメーターにより与えられてもよい。あるいは、心臓パルス速度は、先のステップまたは同時のステップで導き出されてもよく、ここで圧力シグナルは、心臓の周波数、すなわち心臓パルス速度を同定するために時間ドメインまたは周波数ドメインで分析される。] 図1
[0060] たとえば、心臓の周波数は、モニタリングプロセスの先の繰り返しにおいてステップ406により導き出すことができる。任意には、この圧力シグナルは、血液ポンプから発生する干渉周波数の成分を除去するために、血液ポンプのスイッチが入っていない間に取得してもよい。更に別の選択肢は、血液回路において別の圧力センサーからの圧力シグナルを分析することにより心臓パルス速度を導き出すことである。たとえば、ビーティング検出方法が、静脈センサー(図1における4c)からの圧力シグナルに基づいている場合、心臓パルス速度は、動脈センサー(図1における4a)からの圧力シグナルから導き出してもよい。多くの血液回路において、静脈側と比較して動脈側では、心臓からの圧力波は強く、血液ポンプからの圧力波は弱く、このことが、動脈センサーからの圧力シグナルに基づいて心臓パルス速度を決定することを容易にする。] 図1
[0061] ステップ406の選択的なバンドパスフィルタリングは、固定幅の周波数帯を使用してもよく、これは、ビーティング検出方法の所望の動作、典型的には、ビーティングシグナルにつながる心臓パルスとポンプ周波数の成分との間の最大の周波数の間隔を考慮して設定される。たとえば、ビーティング検出方法が、これら周波数の成分の間の特定の周波数領域において心臓シグナルの存在/非存在を検出することが可能な別の検出方法(たとえば直接検出方法)と組み合わせて使用される場合、ビーティング検出方法により使用される周波数帯は、ポンプ周波数の成分の間隔と比較して小さくてもよい。他の状況において、周波数帯は、ポンプ周波数の成分の間隔とほぼ同じトータル幅を有していてもよいし、あるいは隣接したポンプ周波数の成分の周波数帯が重複していてもよい。別の態様において、周波数帯の幅は、予め決定された心臓の周波数の関数として適応させて設定してもよい。たとえば、心臓の周波数がポンプ周波数の成分の一つに近づくと、周波数帯の幅は減少し得る。上述のとおり、心臓の周波数は、たとえば、別のパルス速度メーター、別の圧力センサー、またはモニタリングプロセスの先の繰り返しで導き出してもよい。]
[0062] ビーティングシグナルがステップ408で検出された場合、モニタリングは、ステップ401に戻り、ここで、新たな圧力シグナルセグメントが処理のためにインプットされる。ビーティングシグナルがステップ408で検出されなかった場合、モニタリングは、血液回路の機能不全を示すアラームを作動させるように進行するか、あるいは少なくとも、かかる機能不全が起こったかもしれないという警告を作動させるように進行する。アラーム/警告を作動させるのと同時に、プロセスは、ポンプ周波数を変更するステップ410へ進んでもよく、ここでモニタリングプロセスは、血液回路の完全性をモニタリングし続けるためにステップ401に戻ってもよい。心臓の成分/ビーティングシグナルが、モニタリングプロセスのその後の繰り返しの間に見出された場合、アラーム/警告は止めてもよい。あるいは、偽のアラームの数を最小限にするため、モニタリングプロセスが、ポンプ周波数のかかる変更の前と後の両方において心臓シグナルを検出できなかった場合のみ、アラーム/警告を作動させてもよい。]
[0063] ステップ410の一つの態様において、ポンプは作動し続けるが、そのポンプ周波数を変更する。一つの変形例において、ポンプ周波数は、血液フローを低下させるために小さくし、これにより、検出された潜在的な機能不全により引き起こされる血液のロスを最小限にする。別の変形例において、ポンプ周波数は、その周波数の成分が先の周波数の成分と一致しないように、積極的にシフトさせる。たとえば、基本周波数は、ポンプから発生する周波数の成分の間の間隔のフラクションだけシフトさせることができる。図3の例において、これは、0.5f0のフラクションを意味する。典型的には、シフトは、ポンプ周波数の低下を表す。] 図3
[0064] ステップ410の別の態様において、ポンプは、血液ポンプから干渉を除去するためにシャットダウンされ(すなわちf0 = 0)、その間、検出された潜在的な機能不全により引き起こされる血液のロスを最小限にする。かかる態様の変形例において、ステップ410は、心臓の周波数を同定することを伴い、その間、血液ポンプはシャットダウンされ、その後、ここで同定された心臓の周波数からシフトさせたポンプ周波数で血液ポンプを再始動させる。心臓の周波数は、たとえばステップ404のスペクトルシグナル分析を用いて、圧力シグナルから同定されてもよい。]
[0065] ステップ410の更なる態様において、心臓パルス速度は、たとえば図1の独立の供給源30から、上述のとおり公知である。心臓パルス速度は、血液回路に組み込まれるか、または患者に別に取り付けられたパルスメーター30により与えられてもよい。かかる態様の変形例において、ステップ410は、同定された心臓の周波数から血液ポンプのポンプ周波数をシフトさせることを伴う。よって、ポンプデバイスを、すべての関連の周波数成分が、パルス発生器の周波数からオフセットされるポンプ周波数で作動させる。パルスメーター30は、パルス時計、パルス酸素濃度計、心電計、心エコー図、マイクロフォン、パルスベルト、任意の形態のプレチスモグラフィー、フォトプレチスモグラフィー(PPG)、血圧計カフ、またはこれらの任意の組み合わせの何れかであり得る。] 図1
[0066] 図5は、図4に示されるモニタリングプロセスを実行するように構成されたデータ分析部(図2における29を参照)のブロック図である。図示される態様において、データ分析部は、記憶ブロック50、ポンプ周波数決定ブロック51、直接検出ブロック52、ビーティング検出ブロック53、および直接検出ブロック52とビーティング検出ブロック53のアウトプットをアラームデバイスに接続するためのスイッチングブロック54、55を含む。図示されないが、ブロック50〜55の動作を同調させるために、コントロールブロックが提供されてもよい。] 図2 図4 図5
[0067] データ分析部29は、処理デバイス、たとえば汎用または専用コンピュータデバイスまたはプログラム式マイクロプロセッサでのソフトウェアの実行により実施され得る。記憶ブロック50は、かかるコンピュータデバイスの揮発性または不揮発性メモリーであり得、一方、他のブロック51〜55は、ソフトウェアの指示により実行され得る。しかし、幾つかのブロックまたはすべてのブロックは、当該技術分野で周知のとおり、専用ハーデウェア、たとえばFPGA、ASIC、または個別の電子部品の集合体(レジスター、キャパシター、演算増幅器、トランジスターなど)により、完全にまたは部分的に実行される。]
[0068] 記憶ブロック50は、入力圧力シグナルを一連のデータサンプルとして保存するために機能する。他のブロック51〜53は、その後、記憶ブロック50から記憶された圧力シグナルのセグメントを受け取るかまたは読み出すように機能する。記憶ブロック50は、入力圧力シグナルを一時的に蓄え(buffer)、重複または非重複のシグナルセグメントを個々に処理し、分析する。記憶ブロック50は、たとえば、複数のリニアーバッファーまたはサーキュラーバッファーとして実行されてもよい。]
[0069] ブロック51は、シグナルセグメントに基づいて血液ポンプの周波数を決定するように構成される。かかるブロックにより使用されるアルゴリズムの例は、以下で更に説明される。]
[0070] ブロック52は、ポンプ周波数決定ブロック51により提供される推定ポンプ周波数に基づいて、直接検出ステップ403〜405(図4)を実行する。決定ステップ405の結果が、否定的である場合、すなわち心臓の成分が見出されなかった場合、スイッチングブロック54は、ブロック53を作動させるように機能する。心臓の成分が見出された場合、スイッチングブロック54は、アラームデバイスにポジティブ状態の表示を提供するように機能してもよく、新たなシグナルセグメントが、ブロック51、52により受け取られるかまたは読み出されてもよい。] 図4
[0071] ブロック53は、推定ポンプ周波数に基づいて再度、ステップ406〜408(図4)のビーティング検出を実行する。測定ステップ408の結果が否定的である場合、すなわちビーティングシグナルが検出されなかった場合、スイッチングブロック55は、アラームデバイスにネガティブ状態の表示を提供するように機能し、これによりアラームを発する。ビーティングシグナルが検出された場合、スイッチングブロック55は、アラームデバイスにポジティブ状態の表示を提供するように機能してもよく、新たなシグナルセグメントが、ブロック51、52により受け取られるかまたは読み出されてもよい。] 図4
[0072] 図5において、データ分析部は、(たとえば、図2における測定デバイス26またはコントロールユニット23から)ポンプ周波数を表すシグナルを受け取るためのインプット(input)56を含む。ステップ410(図4)に関して述べたとおり、このシグナルに由来する周波数情報は、ブロック51により決定される周波数を補充するか、または置換してもよい。] 図2 図4 図5
[0073] また図5は、たとえばステップ406および/またはステップ410を実行する際にブロック53により使用されるように、患者の心臓の周波数を表す測定シグナルのためのインプット(input)57の設備を示す。] 図5
[0074] ブロック51〜53のそれぞれの例示的動作を、ポンプ周波数決定ブロック51から説明する。]
[0075] ポンプ周波数決定ブロック51は、圧力シグナルセグメントからパワースペクトルを計算し、パワースペクトルにおける基本ポンプ周波数を同定するように構成される。パワースペクトルは、たとえば圧力シグナルセグメントについてDFT(Discrete Fourier Transform)またはFFT(Fast Fourier Transform)を実行することにより、任意の公知の方法で計算することができる。基本ポンプ周波数は、パワースペクトルにおける最大ピークの周波数として、または少なくとも最大ピークの一つの中で同定され得る。]
[0076] パワースペクトルの分解能が低い場合、推定周波数の精度を高めるために特殊な測定が採用されてもよい。分解能は、シグナルセグメントにおけるサンプリング周波数fsおよびサンプルの数Nにfs/Nとして依存する。一つの例において、20秒のシグナルセグメントが、10 Hzにおいて0.05 Hzの分解能でサンプリングされる。この精度は、直接検出ブロック52および/またはビーティング検出ブロック53における処理にとって不適切となることがある。精度を高めるために、シグナルセグメントは、パワースペクトルに由来する推定周波数のまわりの狭い範囲でバンドパスフィルター処理されてもよく、これにより、比較的ノイズがないシヌソイド様のシグナルセグメントが得られる。基本周波数の正確な評価は、その後、時間ドメインにおいてフィルター処理されたシグナルセグメントの期間(period)を決定することにより、たとえばフィルター処理されたシグナルにシヌソイドを適合させ、ゼロ交差の間の時間差を同定することにより、得ることができる。]
[0077] 直接検出ブロック52は、血液ポンプに由来する周波数の成分の全てを遮断するように、櫛形フィルターおよび/または帯域消去フィルターの組み合わせを、典型的にはカスケードカップルさせて、圧力シグナルセグメント上で作動させるように構成され得る。あるいは、かかる遮断は、たとえば上記WO 97/10013に開示されるとおり、一または複数の適応フィルターを使用して達成され得る。直接検出ブロック52は、その後、たとえばDFTまたはFFTを用いて、フィルター処理されたシグナルセグメントのパワースペクトルを計算し、パワースペクトルにおける最大ピークを同定し、このピークが十分に有意であるか否かを評価する。たとえば、ピーク値(fk)の二乗と、二乗されたパワースペクトル値(ピーク値を除く)の平均値との関係式をつくることができ、以下に示される。]
[0078] この関係式が、所定の基準レベルを超える場合、心臓パルスが存在する、あるいは存在しないと決定される。この基準レベルは、(たとえば血液ポンプの基本周波数により表される)システムにおける異なるフロー速度の間で変動し得る。よって、直接検出ブロック52は、判断(decision making)のために基準レベルを基本周波数と関連付けるデータベースにアクセスしてもよい。]
[0079] 図6(a)は、心臓パルスとポンプパルスの間の相対的な大きさが1.60である1.13 Hzの血液ポンプ周波数および1 Hzの心臓パルスについて得られた圧力シグナルセグメントのパワースペクトルを示す。図6(b)は、直接検出ブロックによるフィルター処理後の同一シグナルセグメントのパワースペクトルを示す。このケースでは、血液ポンプの周波数成分は除去され、心臓パルスと幾らかのノイズが残る。] 図6
[0080] 図7は、上述の直接検出ブロック52を用いて心臓パルスが検出可能である周波数および振幅範囲の例である。点線の垂直ラインは、正常な心臓の周波数範囲を示し、水平バンドは、1.13 Hzのポンプ周波数を用いたシステムで心臓パルスが検出可能である周波数を示す。水平バンドの5つの列は、血液ポンプと心臓パルスの間の様々な相対的な大きさを表し、下の列から上の列へ20:1、40:1、60:1、80:1および100:1に変動する。明らかに、血液ポンプの周波数成分あたりに大きなゾーンが存在し、ここでは、心臓シグナルは直接検出ブロックで検出不可能であり、これらゾーンは、心臓パルスの相対的な大きさが小さくなると幅が広くなる。] 図7
[0081] ビーティング検出ブロック53は、それぞれが血液ポンプの一つの周波数成分を含有するパスバンドのセットに対して、シグナルセグメントをフィルター処理するように構成される。得られたフィルター処理された各シグナルセグメントは、本質的にシヌソイドである。心臓の周波数が、これらパスバンドの一つの中に存在する場合、対応するフィルター処理されたシグナルセグメントは、他のフィルター処理されたシグナルセグメントの何れにも見出されないような波形を有する。]
[0082] 図8(a)は、1.5029 Hzの血液ポンプの基本周波数を囲む狭いバンドパスでフィルター処理された20秒のシグナルセグメントを示す。フィルター処理されたシグナルは、心臓パルスも含有し、これは、基本周波数に対して0.037 Hzの周波数シフトを有する。血液ポンプと心臓パルスの間の相対的な大きさは、40:1である。図8(b)は、心臓シグナルなしの場合の、対応するフィルター処理されたシグナルセグメントを示す。非常に小さいが、シグナルセグメントの間の違いを区別することができ、ここでは、心臓の存在が、図8(a)においてシグナル振幅の重なりの変動を引き起こし、これは、図8(b)で欠損している。図9(a)および(b)は、それぞれ、図8(a)および図8(b)におけるシグナルピークの拡大図であり、心臓パルスありおよび心臓パルスなしの場合の、フィルター処理されたシグナルセグメントの間の明らかな違いを示す。] 図8 図9
[0083] 一つの態様において、ビーティング検出ブロック53は、フィルター処理されたシグナルセグメントに由来する包絡線に基づいてビーティングシグナルを検出するように構成される。]
[0084] かかる変形例において、ビーティング検出ブロック53は、シグナルセグメントからピーク値の一群を抽出することにより包絡線を導き出す。抽出されるピーク値は、シグナルセグメントで同定された個々のピークのシグナル値を抽出することにより提供され得る。ノイズのロバストネスを改良するために、抽出される各ピーク値は、たとえばピーク値の10〜25%の範囲内またはピーク値のまわりの所定の時間の範囲内のシグナル値を含む、シグナルセグメントにおいて各ピークを形成するシグナル値の平均または合計として計算されてもよい。導き出された包絡線(ピーク値の一群)は、その後、評価パラメーターの計算のための処理される。図10(a)および10(b)は、それぞれ、図9(a)および9(b)から抽出されたピーク値の一群を示す。] 図10 図9
[0085] 別の変形例において、ブロック53は、ヒルベルトトランスフォーマーとして公知の時間に独立な線形フィルターをシグナルセグメントsに適用することにより、包絡線を導き出す。この処理により、変換されたシグナルセグメントsが得られ、これは、シグナルセグメントの90°位相シフトバーションである。その後、包絡線b(n)は、以下の式から導き出すことができる。]
[0086] ここでnは、シグナルセグメントにおける様々な位置である。]
[0087] 改良された処理効率のために、ブロック53は、以下の関係式に基づいて、シグナルセグメントsから近似の包絡線b(n)を導き出してもよい。]
[0088] 導き出された包絡線は、近似の場合もそうでない場合も、その後、評価パラメーターの計算のために処理される。]
[0089] 何れの変形例においても、導き出された包絡線は、評価パラメーターの計算のために処理される前に、更に包絡線ノイズを除去するために低域フィルターで処理されてもよい。]
[0090] 何れの変形例においても、得られた評価パラメーターの値は、ビーティングシグナルの存在または非存在を決定するために閾値と比較されてもよい。]
[0091] 一つの例において、評価パラメーターは、包絡線の値の導関数の絶対値の合計であり、以下の式により示される。]
[0092] ここでb(n)は、位置nにおける包絡線の値であり、Nは、包絡線における値の数である。]
[0093] 図11は、5分の圧力シグナルにわたって20秒の時間窓を移動させ、各々の20秒シグナルセグメントについて導き出された包絡線について導関数の絶対値の合計を計算した結果を示す。上の曲線は、心臓シグナルを含有するフィルター処理されたシグナルセグメントについて計算され、下の曲線は、心臓シグナルを含有しないフィルター処理されたシグナルセグメントについて計算される。明らかに、心臓シグナルの存在と非存在とを区別するように閾値を規定することができる。] 図11
[0094] 上の曲線は、シグナルセグメントが、完全なビーティングシグナル期間の一部を含有するという事実のために、波形を示す。よって、シグナルセグメントは、時間にわたって、ビーティングシグナルの様々な部分を含有する。その勾配は、包絡線のピークと谷のあたりで小さく、その間で大きく、計算される導関数の合計は、それに応じて時間にわたって変動する。心臓と血液ポンプの間の周波数の差を減少させると、これによりビーティング周波数は低下し、包絡線は平らになるため、シグナルセグメントの所定の長さ(時間窓)にわたって、勾配の検出能が低下することを認識すべきである。時間窓を広くすると、ビーティングの振幅がノイズより小さくなる時点まで検出能は改善される。]
[0095] 別の例では、評価パラメーターは、包絡線の値の分散である。図12は、図11に対応するプロットであるが、心臓シグナルあり(上)およびなし(下)の場合の、時間の関数として分散を図示する。明らかに、閾値は、心臓シグナルの存在と非存在を区別するように規定することができる。] 図11 図12
[0096] 包絡線のノイズの影響を低減することができる更に別の例において、評価パラメーターは、導関数の平均の合計であり、以下の式により示される。]
[0097] 別の態様において、ビーティング検出ブロック53は、パターン認識処理に基づいてビーティングシグナルの存在または非存在を決定する。たとえば、シグナルセグメントの全てもしくは一部または包絡線を、ビーティングシグナルに代表的な一または複数の所定のシグナルパターンに対してマッチさせてもよい。一つの例において、導き出された包絡線(必要に応じて低域フィルター処理された)は、様々な周波数のサイン波のセットのそれぞれと相互相関させてもよいし、または畳み込み計算をしてもよい(convolve)。相互相関/畳み込み計算により、相関曲線が得られ、これから、最大相関値を導き出すことができる。得られた最大相関値のセットは、その後、ビーティングシグナルの存在/非存在を決定するために閾値と比較してもよく、ここで、十分に高い最大相関値は、かかる存在の表示と解釈することができる。]
[0098] ビーティングシグナルの存在を決定する上記例の全ては、決定されたビーティングシグナルの信頼性を評価する更なるステップを伴っていてもよい。この評価は、ビーティングシグナルのビーティング周波数を決定し、このビーティング周波数が妥当であるかどうかをチェックすることを伴っていてもよい。ビーティングシグナルがどのように同定されたかに依存して、ビーティング周波数は、導き出された包絡線を時間/周波数ドメインで処理することにより、あるいは最大相関値を生じるサイン波の周波数を同定することにより、決定され得る。ビーティング周波数は、絶対的な観点で、および/または先のモニタリングプロセスの繰り返しで決定された一または複数のビーティング周波数に関連して(図4)、チェックされてもよく、ここで、先のビーティング周波数からの十分大きなずれは、検出されたビーティングシグナルに信頼性がないことを表すと解釈することができる。この評価は、決定されたビーティングシグナルの信頼性を示す信頼性スコアにつながり得る。択一的または付加的に、信頼性評価は、ポンプ周波数を変更するようにポンプをコントロールし、対応する変化がビーティングシグナルで起こるかどうかチェックするステップを含んでいてもよい。たとえば、ポンプ周波数は、僅かにシフトさせてもよいし、またはポンプを間欠的に停止させてもよい。信頼性評価の結果は、ステップ409〜410の実行、たとえば、アラーム/警告を作動させるかどうか、アラーム/警告を作動させる前にモニタリングプロセスの更なる繰り返しが必要かどうか、ポンプ周波数を変更すべきかどうかなどに影響を及ぼし得る。] 図4
[0099] テストにより、様々な評価パラメーターが、様々な状況で好ましいかもしれないことが示された。たとえば、分散の使用は、倍音の一つのあたりでビーティングシグナルを探す場合に、検出能を高めることができ、一方、導関数の絶対値の合計または導関数の平均の合計は、基本周波数のあたりでビーティングシグナルを探す場合に、優れたものとなり得る。パターン認識は、他の検出方法が失敗する場合に頼ることができる。よって、ビーティング検出ブロック53は、これら評価パラメーターの一または任意の組み合わせを使用するように構成されてもよい。]
[0100] 図13は、ビーティング検出ブロック53を用いて心臓パルスが検出可能である周波数および振幅範囲の例である。点線は、正常な心臓の周波数範囲を示し、暗い水平バンドは、1.13 Hzのポンプ周波数を用いたシステムで心臓パルスが検出可能である周波数を示す。水平バンドの5つの列は、血液ポンプと心臓パルスの間の様々な相対的な大きさを表し、下の列から上の列へ20:1、40:1、60:1、80:1および100:1に変動する。図7における対応のプロットと比較して、ブラインドゾーンはずっと小さく、これは、血液ポンプの周波数成分、とりわけその基本周波数および対応する倍音の近くに心臓パルスの存在を検出することになった場合に、ビーティング検出方法が直接検出方法より優れていることを示す。] 図13 図7
[0101] 最後に、図14は、直接検出とビーティング検出を組み合わせた、図5における監視デバイスの動作を例証する図である。明るいバンドは、心臓の検出が直接検出方法により行われる周波数領域を表し、暗いバンドは、心臓の検出がビーティング検出により行われる周波数領域を表す。技術の組み合わせにより、各々の周波数領域における検出について、直接検出方法およびビーティング検出方法(図4)を個々に最適化することが可能である。] 図14 図4 図5
[0102] 本発明は、主に、幾つかの態様を参照しながら上記で説明された。しかし、当業者に容易に認識されるとおり、上記で開示されるもの以外の他の態様が、本発明の範囲および精神の範囲内で同様に可能であり、本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定され限定される。]
[0103] たとえば、圧力シグナルは、任意の考えられるタイプの圧力センサー、たとえば、抵抗性、容量性、誘導性、磁気または光学式感知により作動するもの、および一または複数のダイヤフラム、ベロー、ブルドン管、圧電性部品、半導体部品、ストレインゲージ、共振ワイヤを使用したものなどから発生させてもよい。]
[0104] 更に、図示される態様は、患者の循環から血液を採取し、循環に血液を戻す前に血液にプロセスを適用するあらゆるタイプの体外血液回路の監視のために適用可能である。かかる血液回路は、血液透析、血液透析濾過、プラスマフェレーシス、アフェレーシス、体外膜型酸素供給、補助的血液循環、および体外肝臓サポート/透析を含む。]
[0105] 更に、モニタリング技術は、血液回路で圧力パルスを発生させる任意のタイプの血液ポンプ、上記で開示されるロータリー蠕動ポンプだけでなく、他のタイプの容積式ポンプ、たとえばリニア蠕動ポンプ、ダイヤフラムポンプ、並びに遠心ポンプにも適用可能である。]
[0106] 当業者であれば、本発明のモニタリング技術が、ビーティング検出にのみ基づいていてもよいことを容易に認識する。必要に応じて、ビーティング検出は、別の検出技術、たとえば上述の直接検出方法またはイントロダクションで記載される閾値を用いた圧力レベル検出と組み合わせてもよい。組み合わせた検出技術は、連続して、任意の順序で、または並行して行ってもよい。]
[0107] 当業者であれば、圧力シグナルにおいてビーティングシグナルを検出する他の方法を見出すことができる。血液ポンプの様々な周波数成分のまわりの上述の選択的バンドパスフィルタリングは、ビーティング検出を促進するために含められるが、なしで済ませてもよい。ビーティングシグナルは、時間ドメインでシグナルセグメント分析することにより検出する必要がない。たとえば、シグナルセグメントが、ビーティングシグナルの期間(period)に対して長い場合、ビーティングは、たとえば上述の包絡線のフーリエ変換後に、周波数ドメインで検出可能である。]
[0108] 更に、本発明の概念は、デジタルシグナル処理に限定されない。図15は、圧力シグナルにおいてビーティング成分を検出するためのアナログデバイスの模範的な組み合わせを図示する。個々のデバイスは、それ自体公知であり、代替的な実施は、当業者に容易に利用可能である。アナログデバイスの模範的な組み合わせは、ポンプデバイスの基本周波数(f0)においてシグナル成分を単離するために入力圧力シグナルをフィルター処理するように適合させたバンドバスフィルター151を含む。周波数逓倍器152は、フィルター処理された圧力シグナルを受け取るように配置され、基本周波数の選択された倍数(0.5, 1, 2.5, 3など)において、対応する出力シグナルを発生させるようにコントロール可能である。逓倍器152からの出力シグナルは、コントロールシグナルとして、コントロール可能なバンドパスフィルター153へインプットされ、これは、入力圧力シグナルを受け取り、フィルター処理するように適合される。これにより、フィルター153は、逓倍器152からのコントロールシグナルの周波数のまわりの周波数バンドを除くすべての周波数を除去することにより、圧力シグナルを処理するようにコントロールされる(図4のステップ406参照)。処理された圧力シグナルは、ピーク検出器154にインプットされ、これが包絡線シグナルを発生させ、次にこれが高域フィルター155に供給され、これが包絡線シグナルからDC成分を除去する。必要に応じて、包絡線シグナルから高い周波数ノイズを除去するために、低域フィルター(図示せず)を含んでいてもよい。最後に、包絡線シグナルは、振幅検出器156に受け取られ、これは、ビーティングシグナルの存在/非存在を決定するように適合される。振幅検出器は、順に、全波整流器156a、低域フィルター156b、およびリファレンスシグナルを供給するコンパレーター156cを含んでいてもよい。コンパレーター156cへのインプットシグナルの振幅が、リファレンスシグナルを超える場合、コンパレーター156cは、ビーティングシグナルの存在を示すシグナルをアウトプットしてもよく、あるいはそうでない場合、逆も同様である。] 図15 図4
[0109] また、上述の本発明の概念は、血液以外の流体を輸送するためのフロー回路の完全性をモニタリングすることに適用可能である。同様に、これらのフロー回路は、患者と流体を連通させている必要はないが、任意の他のタイプのレセプタクルに連結させることができる。]
[0110] 図16(a)は、第一のレセプタクル161から第二のレセプタクル162を通って第一のレセプタクル161に戻るように流体を連通させるように配置されたフロー回路20を図示する。第二のレセプタクル162は、(図1における透析器6のように)流体を処理するように配置されていてもよい。あるいは、第二のレセプタクル162は、循環する流体により処置(洗浄、パージ、消毒など)されてもよい。ポンプデバイス3は、回路20において流体を循環させる。圧力センサー4dまたは4eは、第一のレセプタクル161またはフロー回路20における流体圧力を示すように配置される。パルス発生器163は、その中の流体に圧力波を発生させるように第一のレセプタクル161と結合している。パルス発生器163は、たとえばポンプ、バイブレーターなどの形態で、第一のレセプタクル161(同様に、患者の心臓)に特有であってもよい。あるいは、パルス発生器163は、第一のレセプタクル161に取付けられた別個の専用デバイス、たとえばバイブレーター、超音波発生器などであってもよい。パルス発生器163により発生される圧力波とポンプデバイス3により発生される圧力波の間の干渉は、フロー回路20に接続された圧力センサー4dまたは第一のレセプタクル161に接続された圧力センサー4eの何れかにより検出される圧力シグナルにおいてビーティングを形成する。上記で記載したとおり、圧力シグナルは、圧力シグナルにおけるビーティングの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、フロー回路20の完全性を測定するためのモニタリングデバイス(図示せず)により分析され得る。ここで開示されるこの態様および他の全ての態様において、モニタリングデバイスは、二つ以上の圧力センサーからの圧力シグナルに対して作動してもよい。] 図1 図16
[0111] 図16(b)は、第一のレセプタクル161から第二のレセプタクル162への一方向通路に沿って流体を連通させるように配置されたフロー回路20を図示する。図16(a)と同様、パルス発生器163は、第一のレセプタクル161と結合していてもよく、フロー回路の完全性は、圧力シグナルにおけるビーティングの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、モニタリングデバイス(図示せず)により決定され得る。圧力シグナルは、第一のレセプタクル161、フロー回路20、または第二のレセプタクル162に接続された圧力センサー4d〜4fにより提供され得る。別の態様において、パルス発生器163は、図16(b)で点線により示されるとおり、第二のレセプタクル162と結合していてもよい。] 図16
[0112] 図16(a)および16(b)の配置は、第二のレセプタクル162へ連通するか、または第二のレセプタクルを通って連通する任意のタイプの流体、典型的には液体を用いて使用することができる。] 図16
[0113] かかる例において、図16(a)の配置は、血液が、容器/機械161からポンプで汲み上げられ、血液処理デバイス162を通って容器/機械161に戻るフロー回路を図示する。図16(a)で示されないが、血液は、血液処理デバイス162の下流で、別の容器/機械に導くことができる。血液処理デバイス162は、血液を改変および/または分析するように構成された任意の公知のデバイスとすることができる。] 図16
[0114] 更なる例において、第二のレセプタクル162は、必要に応じて適切な化学物質と一緒に水を第一のレセプタクル161から透析器162へポンプで汲み上げることにより再処理を行う透析器である。フロー回路20は、図16(a)のように閉鎖されていてもよいし、図16(b)のようにオープンエンドであってもよい。閉鎖回路透析器再処理システムの例は、US2005/0051472から公知である。] 図16
[0115] 別の例において、図16(a)の配置は、透析液再生システムの一部を図示し、ここで透析液は、透析液供給部161から透析液再生デバイス162を通って供給部に戻るように循環する。透析液再生デバイスの例は、WO 05/062973から公知である。] 図16
[0116] 更に別の例において、図16(a)および16(b)は、プライミング流体を供給部161からフロー回路20を経て透析器162へポンプで汲み上げることにより、体外血液回路を始動させるための配置を図示する。プライミング流体は、たとえば透析液、食塩水、精製水などであり得る。] 図16
[0117] 更なる例において、図16(a)および16(b)は、クリーニング流体をフロー通路20を経て透析器/透析チュービング162へポンプで汲み上げることにより、透析機の透析液フロー通路を洗浄および消毒するための配置を図示する。クリーニング流体は、たとえば熱水、化学溶液などであり得る。] 図16
[0118] 更なる例において、図16(a)および16(b)は、水を供給部161から精製デバイス162へポンプで汲み上げることにより、水を精製するための配置を図示する。精製デバイス162は、任意の公知の水精製技術、たとえば逆浸透、脱イオン化または炭素吸着を使用し得る。] 図16
[0119] 別の例において、図16(a)および16(b)は、たとえばその中で透析液を調製する際に使用されるように、精製水を透析機162へ供給するための配置を図示する。] 図16
[0120] これらの例の全てにおいて、およびヒトまたは動物の患者の治療に関する他の適用において、フロー回路20の完全性をモニタリングすることは重要であり得る。かかるモニタリングは、ここで開示される本発明の概念に従って達成することができる。]
权利要求:

請求項1
レセプタクル(161、162)と流体を連通しているフロー回路(20)の完全性をモニタリングするための方法であって、前記フロー回路(20)は、流体をフロー回路(20)を通って輸送するためのポンプデバイス(3)を含み、前記方法は、レセプタクル(161、162)またはフロー回路(20)における流体圧力を表す圧力シグナルを圧力センサー(4)から受け取ること、レセプタクル(161、162)と結合したパルス発生器(163)により発生される圧力波とポンプデバイス(3)により発生される圧力波との間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理すること、およびビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、フロー回路(20)の完全性を決定することを含む方法。
請求項2
ビーティングシグナルが、時間ドメインで圧力シグナルを分析することにより検出される請求項1に記載の方法。
請求項3
ポンプデバイス(3)のポンプ周波数に関連した一または複数の特定の周波数を取得することを更に含み、前記処理が、前記特定の周波数の一つを除く全てが除去された、フィルター処理された少なくとも一つの圧力シグナルをつくることを含む、請求項1または2に記載の方法。
請求項4
前記少なくとも一つの特定の周波数が、ポンプ周波数の半分、ポンプ周波数、およびその倍音の一または複数を含む、請求項3に記載の方法。
請求項5
前記処理が、フィルター処理された圧力シグナルの包絡線を決定することを含む、請求項3または4に記載の方法。
請求項6
包絡線を決定することが、フィルター処理された圧力シグナルから時間的に連続したピーク値の一群を抽出することを含む、請求項5に記載の方法。
請求項7
前記処理が、包絡線に基づいて、導関数の合計および分散の少なくとも一つを計算することを更に含む、請求項5または6に記載の方法。
請求項8
ビーティングシグナルを検出するために、一または複数の所定のシグナルパターンに対して、フィルター処理された圧力シグナルの少なくとも一部をマッチさせることを更に含む、請求項3〜7の何れか一項に記載の方法。
請求項9
前記取得が、周波数ドメインで圧力シグナルを分析して、前記一または複数の特定の周波数を同定すること、ポンプデバイス(3)から周波数測定シグナルを導き出すこと、およびポンプデバイス(3)のポンプ周波数をコントロールするように適合させたコントローラー(23)の設定値を導き出すことの少なくとも一つを含む、請求項3〜8の何れか一項に記載の方法。
請求項10
パルス発生器(163)により発生されたシグナル成分を検出するために圧力シグナルを処理することを更に含み、ここでフロー回路の完全性の前記決定が、前記シグナル成分の存在または非存在に更に基づいている、先行する請求項の何れかに記載の方法。
請求項11
ビーティングシグナルの検出のための圧力シグナルの前記処理が、圧力シグナルにおける前記シグナル成分の非存在のときに調整される、請求項10に記載の方法。
請求項12
ビーティングシグナルの非存在のときに、ポンプデバイス(3)のポンプ周波数の所定の変更を生じさせることを更に含む、先行する請求項の何れかに記載の方法。
請求項13
ポンプデバイス(3)を一時的に作動しないようにして、パルス発生器(163)の周波数を同定し、ポンプデバイス(3)を、すべての関連の周波数成分がパルス発生器(163)の周波数からオフセットされるポンプ周波数で作動させることを更に含む、先行する請求項の何れかに記載の方法。
請求項14
前記処理が、前記圧力シグナルの一連の部分的に重複するシグナルセグメントについて行われ、各セグメントの長さが、所定の時間窓により与えられる、先行する請求項の何れかに記載の方法。
請求項15
患者の血管に連結された体外血液フロー回路(20)の完全性をモニタリングするための方法であって、前記体外血液フロー回路(20)は、血液ポンプデバイス(3)を含み、前記方法は、血液フロー回路(20)における圧力センサー(4)からの圧力シグナルを受け取ること、患者の心臓および血液ポンプデバイス(3)のそれぞれにより発生される圧力波の間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理すること、およびビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、血液フロー回路(20)の完全性を決定することを含む方法。
請求項16
レセプタクル(161、162)と流体を連通しているフロー回路(20)の完全性をモニタリングするためのデバイスであって、前記フロー回路(20)は、フロー回路(20)を通って流体を輸送するためのポンプデバイス(3)を含み、前記デバイスは、レセプタクル(161、162)またはフロー回路(20)における流体圧力を表す、圧力センサー(4)からの圧力シグナルのためのインプット(input);およびレセプタクル(161、162)と結合したパルス発生器(163)により発生される圧力波とポンプデバイス(3)により発生される圧力波との間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理するように構成された第一のモジュール(53)を含むシグナルプロセッサー(29)であって、ビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、フロー回路(20)の完全性を決定するように構成されたシグナルプロセッサー(29)を含むデバイス。
請求項17
第一のモジュール(53)が、時間ドメインで圧力シグナルを分析することによりビーティングシグナルを検出するように構成される、請求項16に記載のデバイス。
請求項18
第一のモジュール(53)が、ポンプデバイス(3)のポンプ周波数に関連した一または複数の特定の周波数を取得し、前記特定の周波数の一つを除く全てが除去された、フィルター処理された少なくとも一つの圧力シグナルをつくるように更に構成される、請求項16または17に記載のデバイス。
請求項19
第一のモジュール(53)が、フィルター処理された圧力シグナルの包絡線を決定するように更に構成される、請求項18に記載のデバイス。
請求項20
第一のモジュール(53)が、フィルター処理された圧力シグナルから時間的に連続したピーク値の一群を抽出することにより包絡線を決定するように更に構成される、請求項19に記載のデバイス。
請求項21
第一のモジュール(53)が、包絡線に基づいて、導関数の合計および分散の少なくとも一つを計算するように更に構成される、請求項19または20に記載のデバイス。
請求項22
第一のモジュール(53)が、ビーティングシグナルを検出するために、一または複数の所定のシグナルパターンに対して、フィルター処理された圧力シグナルの少なくとも一部をマッチさせるように更に構成される、請求項18〜21の何れか一項に記載のデバイス。
請求項23
シグナルプロセッサー(29)が、パルス発生器(163)により発生されたシグナル成分を検出するために圧力シグナルを処理するように構成された第二のモジュール(52)を含み、ここでシグナルプロセッサー(29)は、前記シグナル成分の存在または非存在に更に基づいて、フロー回路の完全性を決定するように構成される、請求項16〜22の何れか一項に記載のデバイス。
請求項24
シグナルプロセッサー(29)が、第二のモジュール(52)が圧力シグナルで前記シグナル成分を検出できなかった場合にのみ第一のモジュール(53)が作動するように、第一および第二のモジュール(53、52)を順次作動させるように構成される、請求項23に記載のデバイス。
請求項25
シグナルプロセッサー(29)が、ビーティングシグナルの非存在のときに、ポンプデバイス(3)のポンプ周波数に所定の変更を生じさせるように構成される、請求項16〜24の何れか一項に記載のデバイス。
請求項26
シグナルプロセッサー(29)が、ポンプデバイス(3)を一時的に作動しないようにして、パルス発生器(163)の周波数を同定し、ポンプデバイス(3)を、すべての関連の周波数成分がパルス発生器(163)の周波数からオフセットされるポンプ周波数で作動させるように構成される、請求項16〜25の何れか一項に記載のデバイス。
請求項27
レセプタクル(161、162)と流体を連通しているフロー回路(20)の完全性をモニタリングするためのデバイスであって、前記フロー回路(20)は、フロー回路(20)を通って流体を輸送するためのポンプデバイス(3)を含み、前記デバイスは、レセプタクル(161、162)またはフロー回路(20)における流体圧力を表す圧力シグナルを圧力センサー(4)から受け取るための手段(28)、レセプタクル(161、162)と結合したパルス発生器(163)により発生される圧力波とポンプデバイス(3)により発生される圧力波との間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理するための手段(53);およびビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、フロー回路(20)の完全性を決定するための手段(53)を含むデバイス。
請求項28
患者の血管に連結された体外血液フロー回路(20)の完全性をモニタリングするためのデバイスであって、前記体外血液フロー回路(20)は、血液ポンプデバイス(3)を含み、前記デバイスは、血液フロー回路(20)における圧力センサー(4)からの圧力シグナルを受け取るための手段(28)、患者の心臓およびポンプデバイス(3)のそれぞれにより発生される圧力波の間で干渉により形成されるビーティングシグナルの検出のために圧力シグナルを処理するための手段(53)、およびビーティングシグナルの存在または非存在に少なくとも部分的に基づいて、血液フロー回路(20)の完全性を決定するための手段(53)を含むデバイス。
請求項29
請求項1〜15の何れか一項に記載の方法をコンピューターに実施させるための指示を含むコンピュータープログラム製品。
請求項30
血液ポンプデバイス(3)を含む体外血液フロー回路(20)、血液フロー回路に配置された圧力センサー(4)、および請求項16〜18の何れか一項に記載のデバイスを含む、体外血液処理のための装置。
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